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ペンと紙とポメラ。【Pomera DM200 Review】

自分の言葉とじっくり向き合うためのデバイス。

AIがブログを書く時代

2026年。AIに文章を書かせるのが当たり前の時代が到来した。 Google検索にサジェストされる記事は、AIによって書かれたものがほとんどになった。 ワープロの普及からPCの大衆化、AIの普及と時代が進むにつれ人は文字を書かなくなったが、今や人々はキーボードすらも使わなくなり、メールも調べ事も全てAIに頼るようになった。

ぼく自身、公私ともにAIなしでは仕事が回らなくなり、AIへの信頼度と依存度が急速に増しているのを実感している。

生活がインターネットやAIに染まり、日々の想像的な取り組みが減る一方、自分の頭と体で取り組む肉体的・知的生産的な取り組みの重要性を再認識した。

デジタル空間から一歩身を引き、自身の考えをまとめるためのツールとして、ポメラ「DM200」を導入することにした。

海外ではE-Inkディスプレイに大型のキーボードを組み合わせた「writerdeck」というジャンルのツールが流行しているが、ポメラはこの先駆けであり、国内では競合製品のない唯一無二のデバイスだ。

www.reddit.com

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1週間ポメラを使い続けて実感したのは、ポメラは現代人の「紙」であり「ペン」である、ということだ。

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AIに頼らず自分の言葉で書く

元々趣味でブログを書き始めてから約10年になった。

開設当初から全ての記事を自分で考え、時に調べながら、何十回と読み直すなどしてゆっくりだが着実に取り組んできた。 しかしここ数年は、校閲や追加調査などの時間のかかる作業をAIに頼ることも多かった。

効率は明らかに向上した。アイデアと全体の流れさえ決めれば、あとはAIと協業しつつ、細かな部分をブラッシュアップしていけばいい。 そうすると従来より早く、正確な内容の記事を量産できる。しかし、完成した文章からは「未熟さ」や「不完全さ」といった人間らしさが消え、どこか機械的な文章になっていた。自分で書いているという実感も、徐々に薄れていくのを感じていた。

せっかくの趣味なのに、効率を追い求めていては仕事と変わらない。とはいえ、AIが便利なのは当たり前。使える環境が目の前にあるなら、、つい頼りたくなってしまうのは必然だ。

そこで、AIに頼ることなく自分で考える力を取り戻すためにポメラの導入を決意した。

書くことに特化したデザイン

ぼくが使用しているのはポメラ「DM200」というモデル。最新の「DM250」ではない。一部機能の有無やバッテリーの持続時間など、一部の仕様は異なるものの、基本的な部分は何も変わらない。

「DM200」は価格もこなれており、中古(メルカリ)で20,000円前後とお手頃。「DM250」は35,000円前後するため、価格差は大きい。 ぼくはそこまでの機能性を求めておらず、本体もなるべく小さい方がよかったため、「DM200」を選択した。

タイプライターとして最も重要な「キーボード」について見てみる。

フルサイズよりやや小さい260mm幅のキーボードはキーサイズが14mm(Macbook Airは16mm)、キーピッチも4mm(Macbook Airは3mm)と十分確保されている。隣り合うキーを同時に打ち込んでしまったりすることは発生していない。キー自体も深いストロークと程よい押下圧により、打鍵感はかなり良好。「Macbook Air M4」や「Happy Hacking Keyboard」にも劣らない魅力がある。

ペンで文字を書くより早く、長文を入力しても疲れにくい。高速で自分の頭の中を言語化できるため、効率の向上や、思考の整理に非常に役立つ。

画面サイズは「7インチ」。小型タブレット位のサイズで、iPhoneより少し幅広い。搭載された液晶パネルの品質には時代を感じる(色あせていて、解像度も低い)が、主にテキストを確認するだけなので気にならない。

Play

起動の早さも気に入っている。本体を開けば一瞬でノート画面が立ち上がる。思いついた瞬間にペンと紙を用意するよりも早いだろう。開くと目の前に何もないまっ白なキャンパスが広がる。余計な情報は一切表示されず、書くことに没頭できるデザインになっている。

本体も小型なので、いつものバッグで持ち運べる。不意に浮かんだ素晴らしいアイデアを書き留めたり、仕事の不満を殴り書いたり、どんなことでもいつでも書き残すことができる。仕上げ作業はもちろん、電子メモとしても非常に優秀だ。

「出来ない」が魅力

ポメラはSNSを閲覧することも、友人にメッセージをおくることも、インターネットで調べ物をすることも一切できない。スマホより大きなディスプレイと、広々とした使いやすいキーボードが搭載されただけの小型ワープロだ。

現代の基準で考えると、正直不便この上ない仕様だが、ここがポメラの不変かつ最大の魅力といえる。

ポメラは「書くこと」以外の雑念をなくし、執筆に集中できるように設計されている。分からないことや気になることについて調べる前に、自分の中で一度整理して、文字として書き出すことで、思考が整理され、思いがけない言葉や考えが自分の中から沸いて出てくるようになる。自身の思考を掘り下げていくその工程は、とても古典的だが、逆に新鮮で楽しく感じられた。

出来ないことが多いからこそ、本質的な取り組みにフォーカスできる。これこそがポメラが愛され続ける理由なのかもしれない。

まとめ:書き手のための「オアシス」

ポメラは「ペン」であり「紙」であり、「書くこと」にフォーカスした書き手のためのミニマルなツールだ。

SNSや動画などの知的生産を阻害する要素を排除し、書き手の「考える時間」にフォーカスするきっかけを与えてくれる。AIへの依存度が日々高まる中で、自身の知的生産を最大限発揮するための最高の相棒となってくれるだろう。

機能は少なく、できることは限られる。だからこそ、時代に関係なく使い続けられる魅力がある。時代の潮流に流されず、ひたすら「書く」という行為に向き合って作られたポメラ。これからも書き手のための「オアシス」であり続けてほしい。

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