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「思いつき」から「記録」までの手間を、指輪ひとつで減らした話【Pebble index01】

思いついたアイデアを忘れる前に

Pebble Index 01 Smart Ring — External Memory For Your Brain | Pebble

repebble.com

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長雨の続く9月の末ごろ、近所のディスカウントスーパーへ日用品を買いに車を走らせていると、店の手前で赤信号につかまった。 横断歩道の脇には、買い物袋を提げた女性が立っていて、袋からは、大根の葉がちらりと顔をのぞかせている。今夜は何を作るのだろう。そんなことを考えていると、女性は道を渡り終え、こちらの信号も青に変わっていた。

僕も今夜は大根を買って帰ろう、鍋でも作ろうと思った。だが、その日の夕食が鍋になることはなかった。

こういう小さな思いつきは生活のいたるところで発生するが、あとで思い出そうとするとなかなか出てこない。運転を続けているうちに、頭の中からすっぽりと抜け落ちてしまった。買い物リストに一行足すだけなのに。

大抵の場合、これらのの記憶は数分後に完全に忘れてしまう。忘れてしまえば、忘れたことにも気づかない。それはそれでいい。厄介なのは、「さっき何か思いついた」という感覚だけが残る場合だ。雨の情景や、信号待ちの女性までは思い出せる。手がかりだけが残り、肝心の用事が出てこない。

運転中や作業中など、すぐにはメモを取れないときに限って、アイデアや大事な用事を思い出す。なぜそのタイミングなのかは分からない。少なくとも、思いついたことを覚えておく仕事は、僕の頭に任せきりにしない方がよさそうだ。

そこで「Pebble index01 」を使い始めた。簡単にいうと、マイクの付いた指輪である。欲しかったのは、思いついたことをその場で残すための道具だった。あとでメモしようと思っている間に、何をメモするつもりだったのか忘れてしまう。その間の手間を、できるだけ減らしたいと思った。

思いついてから記録するまでに、指輪ひとつでどれだけ手間を省けるのだろうか。実際に使ってみた。

箱からすでにシャレオツ。75ドルだった

指輪に話しかけると、メモが残る

「index01」は、一見するとただのステンレス製の小さな指輪だ。しかしよくみると、普通の指輪の石座にあたる部分に、宝石ではなく小さな突起が埋め込まれている。シリコーン素材に覆われた中央にはタクトボタンが内蔵されていて、これを押している間だけ、内蔵マイクが起動し、録音する仕組みだ。

指輪としてみると、少し大きめ。シリコーン部分がポケットに手を入れる時に引っ掛かる感じが少々気になるので、石座部分を少し斜めにして使っている。こうすると親指で押しやすくなるため、一石二鳥だ。

ゴールドはアクセサリー感が強い。ネイビーとのツートンがいい感じ

使い方は簡単。ボタンを押したまま指輪に話しかけ、話し終えたら離すだけだ。録音はスマホの「Pebbleアプリ 」に転送され、自動で文字に起こされる。体感としては5秒くらい。手で書くよりははるかに速い。スマホが近くにないときは指輪の内部に保存され、再び接続できるようになってから転送される。

Pebbleアプリに転送される様子。まあまあ正確に文字起こしされる

指輪に向かって独り言をいえば、あとで読めるメモとして記録される。これまでの「スマホを取り出す、アプリを開く、文字を入力する」という一連の操作を省けるのが、とてもありがたい。短い思いつきのために、いまやっていることを中断する手間も減る。

リアルタイム入力ではないので、文字起こしが一瞬で終わるわけではないが、録音したあとに画面を見続ける必要はない。つまり、「記録のために手を止める時間」を減らすことができる。

メモを残す先まで決めておく

記録は、「Pebbleアプリ」の中に残すだけでなく、設定したメモアプリやタスク管理アプリへ送ることもできる。 例えば、Appleのリマインダーと連携しておけば、「明日の12時にスーパーに買い出しに行きたい」と話すと、日時付きのタスクとして登録される。メモの保存先には「Obsidian」も選べるので、Appleエコシステム以外の環境へメモを共有したい場合に便利だ。また、WebhookやMCPを使えば、自作アプリや外部サービスにつなぐこともできる。

Pebbleアプリの設定画面。WebhookやMCPServer連携も可能。

録音した内容を、あとで自分で聞き直して書き写すのなら、手間を先送りしただけになってしまう。「index01」は、文字に起こし、設定した保存先へ送るところまでを引き受ける。記録を始める操作だけでなく、そのあとの整理も減らせる仕組みだ。

調べたいことも声で渡せる

メモを残す以外にも、Web検索も可能。標準設定では、ボタンを一度押して離し、続けてもう一度押したまま質問する。スマホ側で検索とAIによる回答の整理が行われ、結果は通知として届く。

Pebbleアプリの検索機能の回答例。精度の高さと情報の鮮度はGoogleに依存する。

レビュー記事を書いていると、途中で製品の仕様や価格などを確認したくなることがしばしば発生する。検索の依頼を声で渡せば、ブラウザーを開いて検索する手間を省くことができる。回答の確認、内容の正誤確認は必要だが、Googleの最新の検索結果を取得してくれるため、データの鮮度も良く、ある程度信頼できるデータを取得してくれる印象だ。とはいえ、調べたいことを渡すところまでと、調べた結果を確認するところは分けて考えた方がよさそうだ。

メモを始めるまでの手間が減った

スマホには便利なメモアプリがいくつもあるし、音声でも記録できる。それでも僕は、思いついたその場でメモを残せずにいた。スマホには余計な機能がたくさんついているし、目的の機能にたどり着くまでに時間もかかる。保存先や整理の方法を工夫する前に、そもそも記録を始められないこともしばしば。「index01」では、その入口が指にある。ボタンを押して、話して、離す。僕にとっては、この操作の少なさだけで使い続ける理由になる。

思いつきを言葉にする、ボタンを押すという必要最小限のアクションが必要とはいえ、これ以上効率化するには、もはや思考を読むか脳波をキャッチするというところまできているように思える。

index01を着けたまま花を生けるところ

ひとまず僕は、「index01」のおかげで思いついたことを忘れず、一言口に出せば十分な状態まで持っていくことができた。明日の晩御飯は、きっと鍋になるはずだ。


「Pebble index01」製品仕様、価格

項目Pebble Index 01
主な機能音声メモ・文字起こし・リマインダー作成
操作ボタンを長押しして話す
大きさ・重さ厚さ2.95mm × 幅6.6mm/4.7g(USサイズ10)
カラーブラック/シルバー/ゴールド
対応端末iPhone・Android(Bluetooth接続)
電池寿命最大約2年※。充電不可・電池消耗後は買い替え
防水水深1m相当(水泳は非推奨)
月額料金必須の有料サブスクリプションなし
価格75米ドル(予約価格)/予約販売終了後は99米ドル予定

※電池寿命は1日10〜20回、1回3〜6秒の録音を想定した目安。 ※2026年10月8日時点。税金・関税などが別途かかる場合があります。

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